コロナ マイコプラズマ。 コロナウィルス対策 特徴・治療法・肺炎予防方法 まとめ

【感染症経験談】マイコプラズマ肺炎 新型コロナと似た症状も 医療機関を受診して適切な治療を

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N-terminal PreS1 Sequence Regulates Efficient Infection of Cell Culture-generated Hepatitis B Virus. Asako Murayama, Norie Yamada, Yoshiki Osaki, Masaaki Shiina, Hussein Hassan Aly, Masashi Iwamoto, Senko Tsukuda, Koichi Watashi, Mami Matsuda, Ryosuke Suzuki, Tomohisa Tanaka, Kohji Moriishi, Tetsur... Comparative characterization of flavivirus production in two cell lines: Human hepatoma-derived Huh7. 1-8 and African green monkey kidney-derived Vero. Kyoko Saito, Masayoshi Fukasawa, Yoshitaka Shirasago, Ryosuke Suzuki, Naoki Osada, Toshiyuki Yamaji, Takaji Wakita, Eiji Konishi, Kentaro Hanada... 以前には、定型的な細菌性肺炎と違って重症感が少なく、胸部レ線像も異なる故に「異型肺炎」に分類されてきた肺炎群があり、その後、マイコプラズマ肺炎は「異型肺炎」の多くを占めるものであることが解った。 近年「異型肺炎」の病名は使われなくなる傾向にある。 疫 学 旧感染症発生動向調査では「異型肺炎」の発生動向調査が行われていたが、これにはマイコプラズマ肺炎以外にも、クラミジア肺炎やウイルス性肺炎などの疾患が含まれていた。 1999年4月施行の感染症法により、マイコプラズマ肺炎として疾患特異的な発生動向調査を行う目的から、病原体診断を含んだ発生動向調査が行われることになった。 本疾患は通常通年性にみられ、普遍的な疾患であると考えられている。 本邦での感染症発生動向調査からは、晩秋から早春にかけて報告数が多くなり、罹患年齢は幼児期、学童期、青年期が中心である。 病原体分離例でみると7~8歳にピークがある。 本邦では従来4 年周期でオリンピックのある年に流行を繰り返してきたが、近年この傾向は崩れつつあり、1984 年と1988年に大きな流行があって以降は大きな全国流行はない。 病原体 病原体は肺炎マイコプラズマ( Mycoplasma pneumoniae )であるが、これは自己増殖可能な最小の微生物で、生物学的には細菌に分類される。 他の細菌と異なり細胞壁を持たないので、多形態性を示し、ペニシリン、セフェムなどの細胞壁合成阻害の抗菌薬には感受性がない。 専用のマイコプラズマ培地上にて増殖可能であるが、日数がかかり(2~4 週間)、操作もやや煩雑で、雑菌増殖による検査不能例も発生する。 肺炎マイコプラズマは熱に弱く、界面活性剤によっても失活する。 感染様式は感染患者からの飛沫感染と接触感染によるが、濃厚接触が必要と考えられており、地域での感染拡大の速度は遅い。 感染の拡大は通常閉鎖集団などではみられるが、学校などでの短時間での暴露による感染拡大の可能性は高くなく、友人間での濃厚接触によるものが重要とされている。 病原体は侵入後、粘膜表面の細胞外で増殖を開始し、上気道、あるいは気管、気管支、細気管支、肺胞などの下気道の粘膜上皮を破壊する。 特に気管支、細気管支の繊毛上皮の破壊が顕著で、粘膜の剥離、潰瘍を形成する。 気道粘液への病原体の排出は初発症状発現前2~8日でみられるとされ、臨床症状発現時にピークとなり、高いレベルが約1 週間続いたあと、4~6週間以上排出が続く。 感染により特異抗体が産生されるが、生涯続くものではなく徐々に減衰していくが、その期間は様々であり、再感染もよく見られる。 臨床症状 潜伏期は通常2~3週間で、初発症状は発熱、全身倦怠、頭痛などである。 咳は初発症状出現後3~5日から始まることが多く、当初は乾性の咳であるが、経過に従い咳は徐々に強くなり、解熱後も長く続く(3~4週間)。 特に年長児や青年では、後期には湿性の咳となることが多い。 鼻炎症状は本疾患では典型的ではないが、幼児ではより頻繁に見られる。 昔から「異型肺炎」として、肺炎にしては元気で一般状態も悪くないことが特徴であるとされてきたが、重症肺炎となることもあり、胸水貯留は珍しいものではない。 他に合併症としては、中耳炎、無菌性髄膜炎、脳炎、肝炎、膵炎、溶血性貧血、心筋炎、関節炎、ギラン・バレー症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群など多彩なものが含まれる。 理学的所見では聴診上乾性ラ音が多い。 まれに、胸部レ線上異常陰影があっても聴診上異常を認めない症例があり、胸部レ線検査が欠かせない。 胸部レ線所見ではびまん性のスリガラス様間質性陰影が特徴とされてきたが、実際には多いものではなく、むしろウイルス性、真菌性、クラミジア性のものに多いと報告されている。 マイコプラズマ肺炎確定例では、大葉性肺炎像、肺胞性陰影、間質性陰影、これらの混在など、多様なパターンをとることが知られている。 血液検査所見では白血球数は正常もしくは増加し、赤沈は亢進、CRP は中等度以上の陽性を示し、AST 、ALT の上昇を一過性にみとめることも多い。 寒冷凝集反応は本疾患のほとんどで陽性に出るが、特異的なものではない。 しかしながら、これが高ければマイコプラズマによる可能性が高いとされる。 病原診断 確定診断には、患者の咽頭拭い液、喀痰よりマイコプラズマを分離することであるが、適切な培地と経験があれば難しいことではない。 しかしながら早くても1 週間程度かかるため、通常の診断としては有用ではない。 近年迅速診断としてPCR 法が開発されており、臨床的に有用性が高いが、実施可能な施設は限られている。 臨床の現場では血清診断でなされることが多い。 補体結合反応(CF)、間接赤血球凝集反応(IHA)にて、ペア血清で4倍以上の上昇を確認する。 単一血清で診断するには、それぞれ64倍以上、320倍以上の抗体価が必要である。 近年、粒子凝集法(PA )、蛍光抗体法(IF)あるいは酵素抗体法(ELISA)によるIgM、IgG抗体の検出も可能となっている。 一般的には、マクロライド系のエリスロマイシン、クラリスロマイシンなどを第一選択とするが、学童期以降ではテトラサイクリン系のミノサイクリンも使用される。 特異的な予防方法はなく、流行期には手洗い、うがいなどの一般的な予防方法の励行と、患者との濃厚な接触を避けることである。 【文 献】 1)Cherry JD. Mycoplasma and Ureaplasma infection. In Textbook of pediatric infectious diseases, 4th ed. WB Saunders,1998. マイコプラズマ肺炎. 病原微生物検出情報月報19巻2号、1998. (国立感染症研究所感染症情報センター).

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【悲報】まんさん「子供がコロナかかったのに検査してくれない!政治家に垂れ込む!」→マイコプラズマ肺炎でした

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新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症(COVID-19、以下、新型コロナ感染症)の流行が止まらない。 この感染症は多くの場合、肺炎などの呼吸器疾患の症状が臨床の現場で現れる。 実は、肺炎の原因診断はとても難しく、新型コロナ感染症の判別を難しくしている理由にもなっている。 高齢者で多い肺炎による死亡 当初、新型コロナ感染症は「新型コロナウイルス肺炎」と呼ばれていた。 つまり、新型コロナ感染症と、肺炎を引き起こす他の疾患を区別するため、間質性肺炎に関する臨床的な判別が重要になることは間違いない。 だが、そもそも肺炎による死亡は高齢者の死亡原因の第3位といわれているほど多いが、その中から新型コロナ感染症による肺炎をしっかり区別できるのだろうか。 そこで臨床現場での診療や治療にも携わったことのある感染症研究の専門家の医師、松田和洋氏に肺炎の判別について話を聞いた。 松田氏は間質性肺炎などを引き起こすマイコプラズマ感染症を長く研究し、新型コロナ感染症対策のためにも、肺炎症状を細菌やウイルスを含めた原因によって判別することが重要と訴えている。 松田「肺炎というのは、肺に炎症が起きる病気で、細菌やウイルスによる感染症になります。 臨床学的に肺炎には大きく分け、院内肺炎と市中肺炎があります。 院内肺炎というのは文字通り、入院中の患者さんがかかる肺炎です。 一方、市中肺炎は、90日以内に入院したことがなかったり介護施設に入所していないなどの人で、それまで一般的な社会生活を送っていた人に発熱、長引く咳、倦怠感などの症状が起きた場合の肺炎です。 また最近、高齢化を受けて退院・退所後の患者さんがかかる医療・介護関連肺炎という分類ができています。 松田「新型コロナ感染症による肺炎の多くは市中肺炎に分類されます。 また、医療従事者を守らないと医療崩壊することから、医療従事者の院内感染の防護が重要になってきています」 肺炎の分け方の図。 発熱、長引く咳、倦怠感などを訴える患者さんで肺炎を疑う場合、大きく院内肺炎(医療・介護関連肺炎)と市中肺炎に分けられる。 市中肺炎はさらに細菌性(定型)肺炎と非定型肺炎に分けられる。 新型コロナ感染症は主に市中肺炎の中の非定型肺炎だ。 松田「発熱、長引く咳、倦怠感といった症状の患者さんが来院した場合、臨床の先生はまず一般的な風邪を疑います。 そもそも風邪の診断が難しいのですが、風邪から肺炎を引き起こし、重篤化することはよくあるので、肺炎にかかっているかどうかは患者さんにとって重要です。 松田「風邪や気管支炎の場合、胸部X線写真やCT像の画像診断で肺に異常はみられませんが、肺炎は上気道(鼻から咽頭まで)、肺を含む下気道(気管、気管支)まで炎症が広がっています。 X線写真やCT像で、肺にベッタリとした白い影があれば細菌性(定型)肺炎、肺に摺りガラス状の白い影(Ground-glass Opacity)があれば間質性肺炎としての非定型肺炎に分けます。 新型コロナ感染症の肺炎は間質性肺炎で、間質性肺炎を引き起こす原因微生物には他にインフルエンザウイルス、肺炎マイコプラズマ、肺炎クラミジア、レジオネエラ・ニューモフィラなどがあります」 2020年1月18日から2月2日までの間に新型コロナ感染症で入院した中国人患者さんの肺のCT像。 Aは36歳の男性、Bは44歳の男性、Cは65歳の女性でいずれも肺の両側に磨りガラス状の白い影(矢印)がみえる。 Via:Adam Bernheim, et al. , "Chest CT Findings in Coronavirus Disease-19 COVID-19 : Relationship to Duration of Infection. 松田「その通りです。 新型コロナ感染症のCT像には、他にいわゆる砕かれたタイル(Crazy-Paving)やメロンの皮様が特徴的にみられることもあります。 間質性肺炎は、肺胞という肺にある細胞の壁に炎症が起きたり、慢性的な炎症によって肺胞の組織が硬くなる線維化が起きる病気です。 その他の原因というのは、薬剤や粉じんなどによるもの、膠原病などの病気によるもの、また原因不明の間質性肺炎です。 原因の中でウイルスによる間質性肺炎の割合はごくわずかですが、新型コロナウイルスが死亡にまで至る重篤な肺炎を引き起こすのが脅威になっているといえるでしょう」 肺炎を引き起こす原因菌の割合。 原因不明の割合が最も多く、ウイルスによる肺炎はわずか1. 7%でしかない。 わかっているものでは肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、肺炎(ニューモニエ)マイコプラズマ、肺炎(ニューモニエ)クラミジアの順になっている。 松田「新型コロナ感染症の診断について、現状では確度の低いPCR検査に頼っています。 こうした検査の前の臨床診断の現場では、先生方にもいろんな意見があり混乱状態になっているようです。 私はその大きな原因が、新型コロナウイルスと肺炎マイコプラズマの区別ができていないことにあると考えています。 マイコプラズマは、他の細菌とは違って細胞壁を持たず、ウイルスとは違って自己増殖するという最小の細菌、つまりウイルスとは区別のつかない臨床症状を引き起こす微生物です。 細菌ともウイルスともいえない特徴から、長くマイコプラズマによる肺炎が見過ごされてきました。 しかし、最近になって、マイコプラズマが免疫の仕組みから逃れ、毒性は弱いけれど慢性的に炎症や組織破壊を繰り返していくことがわかり、原因不明の肺炎にマイコプラズマによるものが多く含まれているのではないかと考えられ始めています。 つまり、市中肺炎における肺炎診断の中で、肺炎マイコプラズマの割合が増えるのなら、肺炎症状からまずはしっかりと肺炎マイコプラズマを区別することが必要なのです」 新型コロナ感染症と他の原因をしっかりと区別しなければならないが、臨床の現場では間質性肺炎の原因を区別できていないのではないか。 ちなみに肺炎マイコプラズマによる肺炎は、診断薬の問題から成人については確定診断されにくい。 基幹定点医療機関(全国約500カ所の病床数300以上の医療機関)の届出が必要な5類感染症になっているが、この届出が必要な基幹定点医療機関は対象として小児科に偏ったものになっているのではないかと松田氏は推測している。 松田「肺炎マイコプラズマに限らず、新型コロナ感染症による肺炎と他の肺炎を明確に区別することが重要です。 また、新型コロナ感染症と肺炎マイコプラズマの同時感染の例も報告されていて、当初いわれていたのとは異なり、小児や若年者への感染でも重篤化することがわかってきています。 肺炎マイコプラズマの判別には、診断薬の問題があります。 そのため、新型コロナウイルスと同じか、それ以上に医療の感染防御の体制を簡単に乗り越え、院内感染を引き起こしたり、医療従事者に感染するようなことが起きているのです」 肺炎といっても様々なものがある。 新型コロナ感染症による肺炎は、まだ全体の肺炎の中ではごくわずかだが、今後どうなるかわからない。 まずは新型コロナ感染症による肺炎と他の肺炎を区別することが重要だが、現状では肺炎マイコプラズマの診断薬も確立されていない状況であり、新型コロナ感染症の感染拡大を防ぐための方法としても、肺炎の区別は早急に確立しなければならない技術といえるだろう。 , "Clinical course and risk factors for mortality of adult inpatients with COVID-19 in Wuhan, China: a retrospective cohort study. " THE LANCET, Vol. , "Neurologic Manifestations of Hospitalized Patients With Coronavirus Disease 2019 in Wuhan, China. " JAMA Neurology, doi:10. 2020. , "Clinical features of patients infected with 2019 novel coronavirus in Wuhan, China. " THE LANCET, doi. , "Clinical course and outcomes of critically ill patients with SARS-CoV-2 pneumonia in Wuhan, China: a single-centered, retrospective, observational study. " THE LANCET Respiratory Medicine, doi. , "Chest CT Findings in Coronavirus Disease-19 COVID-19 : Relationship to Duration of Infection. " Radiology, doi. 代表的な原因病原菌の種類は、肺炎球菌、肺炎桿菌、インフルエンザ桿菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、モラクセラといった細菌。 非定型肺炎は、細胞壁のないなど、一般的な細菌とは構造の異なる特殊な細菌、ウイルス、真菌などが原因となる肺炎。 代表的な原因病原菌の種類は、マイコプラズマ、クラミジア(クラミドフィラ)、レジオネラ菌といった特殊な細菌のほか、アデノウイルス、インフルエンザウイルス、麻疹ウイルス、水痘ウイルス、ニューモシスチス、クリプトコッカス、アスペルギルス、SARSウイルス、MERSウイルス、そして新型コロナウイルスなど。 , "A comparative study on the clinical features of COVID-19 pneumonia to other pneumonias. " Clinical Infectious Disease, doi.

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新型コロナ感染症:難しい「肺炎」診断を専門家に聞く(石田雅彦)

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新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症(COVID-19、以下、新型コロナ感染症)の流行が止まらない。 この感染症は多くの場合、肺炎などの呼吸器疾患の症状が臨床の現場で現れる。 実は、肺炎の原因診断はとても難しく、新型コロナ感染症の判別を難しくしている理由にもなっている。 高齢者で多い肺炎による死亡 当初、新型コロナ感染症は「新型コロナウイルス肺炎」と呼ばれていた。 つまり、新型コロナ感染症と、肺炎を引き起こす他の疾患を区別するため、間質性肺炎に関する臨床的な判別が重要になることは間違いない。 だが、そもそも肺炎による死亡は高齢者の死亡原因の第3位といわれているほど多いが、その中から新型コロナ感染症による肺炎をしっかり区別できるのだろうか。 そこで臨床現場での診療や治療にも携わったことのある感染症研究の専門家の医師、松田和洋氏に肺炎の判別について話を聞いた。 松田氏は間質性肺炎などを引き起こすマイコプラズマ感染症を長く研究し、新型コロナ感染症対策のためにも、肺炎症状を細菌やウイルスを含めた原因によって判別することが重要と訴えている。 松田「肺炎というのは、肺に炎症が起きる病気で、細菌やウイルスによる感染症になります。 臨床学的に肺炎には大きく分け、院内肺炎と市中肺炎があります。 院内肺炎というのは文字通り、入院中の患者さんがかかる肺炎です。 一方、市中肺炎は、90日以内に入院したことがなかったり介護施設に入所していないなどの人で、それまで一般的な社会生活を送っていた人に発熱、長引く咳、倦怠感などの症状が起きた場合の肺炎です。 また最近、高齢化を受けて退院・退所後の患者さんがかかる医療・介護関連肺炎という分類ができています。 松田「新型コロナ感染症による肺炎の多くは市中肺炎に分類されます。 また、医療従事者を守らないと医療崩壊することから、医療従事者の院内感染の防護が重要になってきています」 肺炎の分け方の図。 発熱、長引く咳、倦怠感などを訴える患者さんで肺炎を疑う場合、大きく院内肺炎(医療・介護関連肺炎)と市中肺炎に分けられる。 市中肺炎はさらに細菌性(定型)肺炎と非定型肺炎に分けられる。 新型コロナ感染症は主に市中肺炎の中の非定型肺炎だ。 松田「発熱、長引く咳、倦怠感といった症状の患者さんが来院した場合、臨床の先生はまず一般的な風邪を疑います。 そもそも風邪の診断が難しいのですが、風邪から肺炎を引き起こし、重篤化することはよくあるので、肺炎にかかっているかどうかは患者さんにとって重要です。 松田「風邪や気管支炎の場合、胸部X線写真やCT像の画像診断で肺に異常はみられませんが、肺炎は上気道(鼻から咽頭まで)、肺を含む下気道(気管、気管支)まで炎症が広がっています。 X線写真やCT像で、肺にベッタリとした白い影があれば細菌性(定型)肺炎、肺に摺りガラス状の白い影(Ground-glass Opacity)があれば間質性肺炎としての非定型肺炎に分けます。 新型コロナ感染症の肺炎は間質性肺炎で、間質性肺炎を引き起こす原因微生物には他にインフルエンザウイルス、肺炎マイコプラズマ、肺炎クラミジア、レジオネエラ・ニューモフィラなどがあります」 2020年1月18日から2月2日までの間に新型コロナ感染症で入院した中国人患者さんの肺のCT像。 Aは36歳の男性、Bは44歳の男性、Cは65歳の女性でいずれも肺の両側に磨りガラス状の白い影(矢印)がみえる。 Via:Adam Bernheim, et al. , "Chest CT Findings in Coronavirus Disease-19 COVID-19 : Relationship to Duration of Infection. 松田「その通りです。 新型コロナ感染症のCT像には、他にいわゆる砕かれたタイル(Crazy-Paving)やメロンの皮様が特徴的にみられることもあります。 間質性肺炎は、肺胞という肺にある細胞の壁に炎症が起きたり、慢性的な炎症によって肺胞の組織が硬くなる線維化が起きる病気です。 その他の原因というのは、薬剤や粉じんなどによるもの、膠原病などの病気によるもの、また原因不明の間質性肺炎です。 原因の中でウイルスによる間質性肺炎の割合はごくわずかですが、新型コロナウイルスが死亡にまで至る重篤な肺炎を引き起こすのが脅威になっているといえるでしょう」 肺炎を引き起こす原因菌の割合。 原因不明の割合が最も多く、ウイルスによる肺炎はわずか1. 7%でしかない。 わかっているものでは肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、肺炎(ニューモニエ)マイコプラズマ、肺炎(ニューモニエ)クラミジアの順になっている。 松田「新型コロナ感染症の診断について、現状では確度の低いPCR検査に頼っています。 こうした検査の前の臨床診断の現場では、先生方にもいろんな意見があり混乱状態になっているようです。 私はその大きな原因が、新型コロナウイルスと肺炎マイコプラズマの区別ができていないことにあると考えています。 マイコプラズマは、他の細菌とは違って細胞壁を持たず、ウイルスとは違って自己増殖するという最小の細菌、つまりウイルスとは区別のつかない臨床症状を引き起こす微生物です。 細菌ともウイルスともいえない特徴から、長くマイコプラズマによる肺炎が見過ごされてきました。 しかし、最近になって、マイコプラズマが免疫の仕組みから逃れ、毒性は弱いけれど慢性的に炎症や組織破壊を繰り返していくことがわかり、原因不明の肺炎にマイコプラズマによるものが多く含まれているのではないかと考えられ始めています。 つまり、市中肺炎における肺炎診断の中で、肺炎マイコプラズマの割合が増えるのなら、肺炎症状からまずはしっかりと肺炎マイコプラズマを区別することが必要なのです」 新型コロナ感染症と他の原因をしっかりと区別しなければならないが、臨床の現場では間質性肺炎の原因を区別できていないのではないか。 ちなみに肺炎マイコプラズマによる肺炎は、診断薬の問題から成人については確定診断されにくい。 基幹定点医療機関(全国約500カ所の病床数300以上の医療機関)の届出が必要な5類感染症になっているが、この届出が必要な基幹定点医療機関は対象として小児科に偏ったものになっているのではないかと松田氏は推測している。 松田「肺炎マイコプラズマに限らず、新型コロナ感染症による肺炎と他の肺炎を明確に区別することが重要です。 また、新型コロナ感染症と肺炎マイコプラズマの同時感染の例も報告されていて、当初いわれていたのとは異なり、小児や若年者への感染でも重篤化することがわかってきています。 肺炎マイコプラズマの判別には、診断薬の問題があります。 そのため、新型コロナウイルスと同じか、それ以上に医療の感染防御の体制を簡単に乗り越え、院内感染を引き起こしたり、医療従事者に感染するようなことが起きているのです」 肺炎といっても様々なものがある。 新型コロナ感染症による肺炎は、まだ全体の肺炎の中ではごくわずかだが、今後どうなるかわからない。 まずは新型コロナ感染症による肺炎と他の肺炎を区別することが重要だが、現状では肺炎マイコプラズマの診断薬も確立されていない状況であり、新型コロナ感染症の感染拡大を防ぐための方法としても、肺炎の区別は早急に確立しなければならない技術といえるだろう。 , "Clinical course and risk factors for mortality of adult inpatients with COVID-19 in Wuhan, China: a retrospective cohort study. " THE LANCET, Vol. , "Neurologic Manifestations of Hospitalized Patients With Coronavirus Disease 2019 in Wuhan, China. " JAMA Neurology, doi:10. 2020. , "Clinical features of patients infected with 2019 novel coronavirus in Wuhan, China. " THE LANCET, doi. , "Clinical course and outcomes of critically ill patients with SARS-CoV-2 pneumonia in Wuhan, China: a single-centered, retrospective, observational study. " THE LANCET Respiratory Medicine, doi. , "Chest CT Findings in Coronavirus Disease-19 COVID-19 : Relationship to Duration of Infection. " Radiology, doi. 代表的な原因病原菌の種類は、肺炎球菌、肺炎桿菌、インフルエンザ桿菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、モラクセラといった細菌。 非定型肺炎は、細胞壁のないなど、一般的な細菌とは構造の異なる特殊な細菌、ウイルス、真菌などが原因となる肺炎。 代表的な原因病原菌の種類は、マイコプラズマ、クラミジア(クラミドフィラ)、レジオネラ菌といった特殊な細菌のほか、アデノウイルス、インフルエンザウイルス、麻疹ウイルス、水痘ウイルス、ニューモシスチス、クリプトコッカス、アスペルギルス、SARSウイルス、MERSウイルス、そして新型コロナウイルスなど。 , "A comparative study on the clinical features of COVID-19 pneumonia to other pneumonias. " Clinical Infectious Disease, doi.

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